【住宅ローン】延滞したらどうなる?ー⑩【番外編】

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住宅ローン再生センター(運営:プロフィットリソース)

代表の望月です。

 

さて、既に連載10回目となる【住宅ローン】延滞したらどうなる?-⑩【番外編】を書きます。

 

 

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過去の連載はこちら↓

  延滞をそのまま放置したらどうなるのか?

  ローン見直しによる家計収支の改善方法とは?

  リスケジュール(返済猶予)を認めて貰う方法とは?

  ④ 自宅を残す個人民事再生手続きのポイント

  競売任意売却の違いとメリットとは?

  サービサーに債権が売却されたらどうなる?

  ⑦ そのまま住み続けるセール&リースバックとは?

  ⑧ セール&リースバックの後、本当に買い戻しはできるか?

  支払督促を申し立てられたら、どう対応する?

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前回のブログで「支払督促」を申し立てられた場合の

対応方法について書きました。

 

 

支払督促異議申立を提出した場合

自動的に訴訟に移行します。

 

申立額が140万円以下なら簡易裁判所

140万円超なら地方裁判所が管轄になります。

 

 

 

 

 

 

 

債権者の立場からすると

支払督促に対して異議申立が

最初から出ることがわかっていれば

時間の無駄なので支払督促ではなく

最初から訴訟を申し立ててくるかもしれません。

 

 

 

今回は訴訟を申し立てられた場合の対応について書きます。

 

訴訟を申し立てられると、裁判所から呼び出し状がきます。

第1回目は答弁書というものを提出します。

 

 

答弁書とは債権者(原告)の主張に対する回答です。

 

請求の趣旨に対しては特に争いはないのですが

「原告の請求を棄却する」

「訴訟費用は原告の負担とする」

と書いておきます。

 

 

特に争う点はないのですが

最初から全てを認めたら和解協議をする前に

すぐに判決が出てしまうからです。

 

とりあえず「争う」と言っておくことで時間を稼ぎましょう。

 

 

原告の主張に対する答弁として各主張毎に

認める、認めない(否認)、知らない(不知)、争う

という回答を提出しなければなりません。

 

 

で、次回以降に被告の主張と題して

具体的な反論を書いて出すわけですが・・・

 

そもそも争いはないので

「少額での分割での和解を希望する」

とでも書いておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

答弁書を提出しておけば

第1回目は裁判所に行かなくても大丈夫です。

 

 

で、第2回目に実際に裁判所に行って

もう一度、分割での和解の交渉にチャレンジしてみましょう。

 

任意での話し合いでは和解のテーブルにのらなかったものが

訴訟の場では和解に柔軟になる場合もあります。

 

 

 

ただ、差押え対象物があらかじめ明確な場合は

和解は難しく、強硬に判決を主張してくるかもしれません。

 

いずれによ、判決が出るのは時間の問題なので

ダメもとで和解交渉をしてみるという作戦です。

 

 

「ダメもと」という何の戦略もない話ですいません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

差押えられたら困るものがある場合(給与や預金等)は

何とか粘って分割での和解をした方が良いです。

その場合、払えない情報や証拠を出しましょう。

 

 

サービサーも会社組織ですから

和解する場合、社内で和解内容の決裁を取る必要があります。

 

 

ですので、払えない情報や証拠を出した方が

サービサーの担当者が会社に和解内容の決裁申請を

提出しやすくなります。

決裁も通りやすくなります。

 

 

ただ、何でも出せば良いというものではありません。

差押えに繋がるような執行対象物などの情報は

出さないようにしましょう。

 

 

 

余談ですが・・・

訴訟が簡易裁判所で行われる場合

サービサーの担当者が法廷にくるかもしれません。

本来、代表者か代理人弁護士でなければ出廷できないのですが

簡易裁判所については社員が代理人で出廷できます。

 

 

地方裁判所の場合は、代理人弁護士がきます。

弁護士に委任すると数十万円のコストがかかります。

 

 

 

 

 

 

 

回収見込みがない場合は、弁護士費用が勿体ないので

最初から140万円以下の一部請求で簡易裁判所で

申立をしてくるケースが多いと思われます。

コスト削減のために社員が訴訟を担当するわけです。

 

 

 

もう少しマニアックな話を書きます。

「ダメもと」のノープランの話だけでは満足しませんよね。

なので、もう少し専門家的なことを書きます。

 

 

相手(サービサー)側に何か突っ込むべき要素があると

有利な和解に持ち込める場合があります。

 

 

 

過去の事例を紹介します。

 

 

サービサーから訴訟を提起され

その会社の顧問税理士から

私のところに相談が持ち込まれました。

 

 

すぐに弁護士を代理人に立ててもらい

訴訟準備(戦略立案)に取り掛かりました。

 

 

 

状況を簡単に説明しますと・・・

 

依頼者は飲食店を経営しており経営再建中。

3つの銀行から事業資金で借りたローンが延滞し

既にサービサー3社に債権が譲渡されている状態。

 

 

サービサー2社とは少額で長期の分割和解済み。

残りの1社が非常に強硬。

 

2,000万円の残高に対し、分割和解は一切認めず

500万円を一括請求されている。

 

最初から話し合いにならず、交渉は決裂。

地方裁判所に訴訟を提起してきた、という経緯です。

 

 

まず、私と弁護士でサービサーとのやりとりを

詳細にヒアリングし反撃ポイントを探しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒアリングの結果、思った以上に回収担当者が強硬でしたが

その分、突っ込みどころが結構見つかりました。

その内容は次のとおりです。

 

 

①営業中で多忙な時でもところ構わず何度も電話してくる

→これは営業妨害、権利の濫用である。

債権者という立場であっても許されない。

 

②自動車運転中であるにもかかわらず

その旨を伝えても電話を切らない。

→毎回、自動車を脇に止めて電話するが

高速道路などでは止められない場合もあり

それを伝えても聞く耳をもたず電話を切ってくれない。

で、実際に実際に警察に切符を切られた。

罰金を負担すべきである。

 

③言動が横柄で乱暴である。

→弁護士法の特例であるサービサーとしての品位を疑う。

交渉の履歴や乱暴な言動はきちんと正確に記録されているか?

社員の回収行動のチェック体制や教育に不備があるのではないか?

 

 

④身内親族等から借りられいかという発言があった。

借りてきて払えという交渉は法令違反である。

この交渉履歴もきちんと記録されているか?

あるなら開示頂きたい。

なければ虚偽の交渉履歴(法令違反)ということになる。

 

 

こういった細かい部分を一つ一つ

「サービサー法第〇条」の違反の疑いがある

と弁護士に書面にしてもらい、最後に

監督官庁の法務省に苦情申し入れを準備中

法務省に監査を要求する

という強烈な警告文言を入れました。

 

 

それとは別に、会社の収支を詳細にまとめたうえで

毎月1~2万円しか払えない

という和解提案を盛り込みました。

 

 

会社の収支関係資料は税理士が担当し

裁判所対応や書面作成は弁護士が担当し

戦略面は私が担当しました。

 

 

結果、当初500万円一括と強硬に主張してきたのに対し

残高2,000万円に対し、支払総額を200万円と定め

毎月2万円の長期分割という和解で決着しました。

 

 

 

サービサーは法務省の管轄です。

非常に厳しい業務規制のなかで債権回収を行わなければなりません。

なので、法令違反をにおわす情報が少しでもあれば

それを細かく指摘することで

強硬な姿勢を崩すことができる場合があります。

 

 

 

法律上、サービサーには必ず取締役に

弁護士を就任させなければなりません。

主に、取締役弁護士はコンプライアンスを担当します。

 

 

サービサーがきちんと法令を遵守するよう

指導及び管理監督する立場なわけです。

 

 

訴訟に出廷するサービサーの代理人弁護士のほとんどは

その取締役弁護士が所属する法律事務所の

弁護士が担当するケースが多いです。

 

 

 

サービサーの法令違反を指摘されると

コンプライアンス担当の取締役弁護士が立場上、困ります。

 

そうなると、取締役弁護士が会社に対して

「この案件は和解しなさい」

と言ってくれる可能性が高まります。

 

 

 

ちょっと嫌らしい戦略ですねw

 

 

 

私は今は住宅ローンの専門家ですが

合法的な債権回収のプロフェッショナルでもあり

債権者対策に強い事業再生のプロフェッショナル

という一面も持ってます。

→一応、認定事業再生士(CTP)というマニアックな資格を持ってます。

 

 

 

こういった債権者対策が必要な事業再生系のコンサルティングは

現在は時間の関係でなかなか受けられませんが

お困りの方がいたらこのブログを参考にしてください。

 

 

 

次回は、最初から無視する場合を書こうかと考えてます。

これ、書いてもいいのだろうか?

どこまで書いていいのだろうか?

と少し躊躇してます。

 

ですので、本当に書くかはわかりません。

突然、テーマを変えるかもしれません。

その場合は、ご容赦ください。

 

 

 

 

 

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