金利が急上昇したら変動金利は危険!はなぜ間違いか?

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元銀行員と現役ファイナンシャルプランナーが書いた

「住宅ローンの教科書」(著:加藤孝一/池上秀司)週刊住宅新聞社

という書籍が出版されました。

著者の加藤さん(元三井住友銀行ローンプラザ副所長)とは過去に面識があり、住宅ローンのプロフェッショナルです。

共著の池上さんという方は、面識はありませんが、FPとしてセミナーや出版などで大変ご活躍されていらっしゃる方です。

内容を拝見させて頂きましたが、「素晴らしい!」の一言です。 はい、自信を持って推薦します!

私(本ブログ著者)も、住宅ローンの専門家という自負はありますが、自分の教科書にしたいと思いました。

 

 

ところで・・・

お客様から「固定金利と変動金利はどっちが良いか?」という質問をよく受けます。

FPの多くの方は「変動金利は危ない!固定金利が良い!」という論調が多いような気がします。

(FPみんながそうではありませんので誤解なさらないで下さい)

FPの方は、お客様の将来に渡ってのライフプランを設計したりしますが、その場合、固定金利でないと設計が難しいと思います。

誰も予想出来ない変動金利で試算する場合、どういう金利の上がり方で試算するんでしょう?

住宅ローンは家計で最も大きな出費ですから、極端な金利上昇で試算したら家計が破綻するような試算が出てしまうかもしれません。

かといって控え目な金利上昇の試算を提示するのも、なんか責任問題になりそうで恐いです。

何通りも試算を出すんでしょうか? 徐々に上がる試算でしょうか? 5年後、10年後から何%か上がる試算でしょうか?困りますよね・・・

 

仮に「絶対固定金利派」の方が私見に基づき不安を煽るような説明をすれば、初めて住宅ローンを組む方は、恐くて固定金利を選択する確率が高くなると思います。

住宅ローン借り換えセンターに依頼してきた方で、固定金利を選択した方はほとんどおりません。

※そもそも固定金利の場合は、金融機関であまり金利差がないので、依頼する必要がないからだと思いますが・・・




話を「住宅ローンの教科書」に戻しますが、本書では、変動金利の誤解をわかり易く解いてくれてます。

元銀行員と現役ファイナンシャルプランナーが書いた「住宅ローンの教科書」(著:加藤孝一/池上秀司)週刊住宅新聞社から一部引用(私が勝手に要約してます)

 

1 住宅ローン金利の指標(基礎知識)

≪固定金利の指標≫
・新発物10年国債
市場の予想で決まる  ※但し現在は日銀が大量購入

≪変動金利の指標≫
・無担保コールレート(オーバーナイト物)
日銀の金融政策で決まる

 

2 固定金利(長期金利)と変動金利(短期金利)の関係

・金利が高い時期 → 変動金利 > 固定金利  ※バブル時代の状況

・金利が低い時期 → 変動金利 < 固定金利  ※現在の状況

 

3 不安を煽る「絶対固定金利派」のロジックを論破

(1)「金利が急上昇したら変動金利は危険です」は短絡的意見

・リスクとは可能性の有無ではなく、可能性の高低で判断すべき

・消費税増税などのイベントがあるなか、物価の安定を図らなければならない日銀が金利を急上昇させるか? →短期金利(変動金利)は日銀の金融政策で決定される

・金利が上がるのが将来なら、その間に残高を減らせば良い

・変動金利が上昇するような景気なら所得も増加している

 

(2)「変動金利は金利上昇に伴って破綻者続出」は商品知識不足

・変動金利の返済額は金利が何%になっても5年間は一定

・5年後に返済額が上がっても1.25倍までが上限と決まっている

 

(3)「未払い利息が出るから危険」は短絡的意見

・未払い利息が出るような金融政策を日銀が選択するか?

・未払い利息発生は金融機関が利息を受け取れなくなり、金融機関の死活問題

 

(4)「国債が暴落したら金利上昇するので変動金利は危険」は基本的な知識不足

・変動金利は国債の利回りに直接影響を受けない → 変動金利は日銀の金融政策で決まる(無担保コールレート)

・日本国債が簡単に暴落するか?

(私見)リーマンショックを超える世界恐慌が勃発すれば国債暴落の可能性はあります。

そうなると住宅ローンを借りている人もそうですが、貸している銀行も破綻するんじゃないでしょうかね。

 

(5)「変動金利を固定金利に変えるのは無理」は間違い

・多くの専門家は「変動金利が上昇しているころには固定金利もかなり上昇しているから金利の変更は無理だ」という(???)

・金利だけに着目してはいけない、金利が上がるのが将来なら、その頃には残高も減っている

・残高が減っていれば、返済額の上昇は抑制される →固定金利と変動金利では残高の減少スピードがかなり違うため

要は、金利の低いうちに、計画的に繰り上げ返済して残高を減らすことで金利上昇リスクはヘッジできるというロジックです。
低い変動金利で借りて、固定金利との差額を貯蓄や投資にまわすなどの方法もありますよね。
極端に、変動がダメで固定が良いという偏った考え方ではなく、各家庭の家計収支や考え方に基づいて決定すべきでしょう。

完成度の高さに感銘を受けた「住宅ローンの教科書」の宣伝を兼ねて、一部内容を紹介させて頂きました。
※本書は、金利の点だけでなく、住宅ローンの商品や手続きなど全般がわかり易く網羅されています。




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